ショッピングセンターシステムリプレースの考え方
ショッピングセンターのシステムは、百貨店、スーパーなどの大型小売業のシステムとは全く違う。
また、不動産賃貸業のテナント管理システムとも異にする。
その仕組みは、ショッピングセンターに入居する店舗の売上報告管理から賃料請求とクレジット決済システムがメインとなっている。
その構成は、テナントに設置するクレジット端末またはクレジット機能を内蔵したレジとそれを統合しクレジット会社からの決済を受信するサーバーそしてテナント売上管理・賃料請求管理システムを搭載するサーバーで成り立つ。
ほかに、リアルタイムにポイントサービスを行っていればポイント管理サーバと顧客データ管理サーバーが必要となる。
店舗に設置する端末システムから、事務処理システムまでを運用していくうちに環境の変化によりシステムは陳腐化していくことから、システムリプレースが必要となる。
■リプレースのねらいとして
・システム経費をダウンさせつつ、業務をさらに効率化する。
・SCの運営管理を見直して業務のクオリティを向上させる。
・システム利用範囲を拡大させてSCの売上増加に貢献する。
という前向きな改革を行っていくのである。
■リプレースの現状
しかし、多くのSCはシステムリプレースの動機は前向きな発想ではない。
導入しているサーバー、端末などの老朽化により保守期限となることからリプレース行うことがメインになり
システムリプレースをきっかけに、元となる業務の見直しを行わないのである。
それは、今までの業務をそのまま踏襲するだけになり、運営管理の発展と進歩は見られないことになる。
また、システムコストはリプレースのたびに増加するだけではなく時代に取り残されてしまい企業競争力は低下していく恐れがある。
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業務運用を見直さずにシステム追加、変更を行うことは
システムの形を複雑化し、
事務処理を効率的に行うはずのものが、処理の停滞、業務時間の延長などが起こって、
何のためのシステムかわからない状態になる。
■リプレースの検討要素
システムリプレースにあたって考慮すべき点は多々存在するが基本的な要点は3点に絞られる。
第一にシステム対象としている事柄は、有効に機能しているか。
機能していない場合はその原因は何か、またその事柄は本当に必要なものか。
第二にシステムで保存しているデータは有効に利用されているか。
無駄なデータはシステムを複雑化し業務を増やす原因になりうる。
第三にシステムの投資と利用効果はバランスしているか。
システム過剰投資はないか。
■事例としてよくあるケース
①システムベンダーから、システムの機能の説明を受けて多機能のシステムを導入するケースが多く見られる。
導入した機能を使いこなすには、導入前の準備と日々の運用にかかってくる。また、コストも高くなる。
また導入機能も使いきれずにそのまま運用される。
②先を見すぎたシステムの導入
先を見すぎて、現在では使わないシステムまで用意してしまうことである。
いわば、考えすぎの導入である。
今の段階の技術で、将来必要であろうから作りこんでしまうことである。このことは、システムの過剰投資につながることが多い。
ITは日進月歩で、進化しまた変化していくので3年以上先のことは、そのときに対応していく考えかたで導入することが適切である。
現状の課題をクリアするには実務レベルの定着性と費用対効果のバランスを見てシステム導入を行っていくことが重要である。
③システムに対しての過剰な期待
たとえば、店内案内のためのデータ(テナントの商品情報、施設のイベント情報)と広告宣伝の情報をデータベースという言葉で、すべて一元管理できるだろうという考え方である。
それは、データ名は同じでも、用途・更新のタイミング・情報の質・内容が違うのである。
もし、一元管理を行えば其々の用途目的に沿わないため結局、システムのための業務が増加してしまう。
このことは、システムを使わなくなるかシステムのための仕事を行うかのどちらかを意味する。
もうひとつは、全ての事柄をシステム化しすぎる場合もある。
システム化をして利用するより、人手で対応したほうが効率的な場合もあることを忘れてはならない。
④システムへの無関心と低い評価
③の真逆のケースである。
システムで瞬時に行えることでも、昔ながらの手処理で人手を使っているケースである。
たとえば、インターネットバンクで一括振込みできるのに手書きで振込み依頼書を書いて銀行の窓口から振り込むこと。
システムを正しく認識して利用していくことによりSCの活性化に繋がると考えられる。
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