商業施設の家賃形態
出店契約の賃料形態について、
家賃の形態は数種類の形態に分類される。その理由はテナントは商業という事業形態が主であり、消費者がいて商品を販売して売上を確保して成り立っている。
テナントの売り上げはその出店先のSCの顧客動員力と出店場所によって大きく影響され、テナントは高い家賃を支払っても利益がでるのであれば出店する。
従って家賃は単なる面積によるものではなく、売上も加味した形態になる。
ショッピングセンターの家賃形態は主に次の形態がある。
■固定家賃
■固定家賃+歩合家賃
固定家賃に歩合家賃(一定の売上を超えた部分に○%を掛けた家賃)を加算した家賃。
■売上比例制家賃
①完全売上比例
単純に売上に歩率をかけた賃料
②低減歩合
売上段階を設定して、売上段階ごとに歩率が低減する賃料
③変動制歩合
売上段階を設定して、その売上段階になれば歩率が変わる賃料
テナント売上が高くなるほど歩合率が低くなる歩合家賃。
この方法は、テナントが努力によって家賃が低くなりテナントの収益が向上。
■最低保証制家賃
基本的には歩合家賃であるが、ある一定の売上に達していなければその一定の売上があったものとして歩合計算を行う。
ある意味では、固定+歩合家賃と混同しがちであるが、
基本的な考え方は売上が元であることで最低保証部分は固定賃料とは違う。
以上の形態が中心であるが、
ショッピングセンターに出店にするテナントの営業形態により家賃方式を考慮必要がある。
ショッピングセンターの家賃形態は、テナントとデベロッパーともに努力して売上を上げることにより、双方ともに利益率が向上する仕掛けが必要であり、
賃料から生まれた収益で再投資していく良好なサイクルを創生することが賃料制度の基本的な考え方である。
詳細な計算例の記載は本ブログを製本した「ショッピングセンター運営管理の元気化」に掲載しておりますので
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